運命にじっと身を任せるよりは、
運命を切り開いていきたい。
この度、順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学教室を主宰することになりました南野 徹と申します。
本講座は、昭和43年、内科の専門別化編成に伴い北村和夫教授の主宰でスタートしました。その後、冠動脈造影法の草分けである山口洋教授のもと、虚血性心疾患の診断・治療の拠点として発展し、さらに代田浩之教授のもと、幅広い分野の先進的な循環器診療を行う診療科として発展してきました。今後もその伝統を継承しつつ、新しい風を取り入れながら、教室を発展させていきたいと考えています。
実は、私が医学を志した幼少の頃の夢は、家庭医となって地域住民の医療を支えることでした。しかし、大学病院や関連病院での研修・診療、国内外での医学研究、大学における医学部学生や研修医、大学院生に対する教育など様々な経験を経て、より多くの患者さんへの幅広い医療の実践や、新しい診断・治療法の開発に貢献したいと考えるようになりました。その夢を実現させるために、医学部の学生の能力を最大限に伸ばすことによって多くの優秀な人材を育成し、大学病院を中核とした医療を充実させ、革新的な医学研究を行うことによって、日本そして世界の医療に貢献するとともに、新たな医学の知見を世界に発信したいと考えています。
STORY
私はある日見つけた総説の記事を契機にテロメア・テロメラーゼと血管老化について研究しようと決心しました。
これが偶然や運命と呼ばれるものなのか、私にはわかりません。ただし私は、「何事にも偶然はなく、運命にじっと身を任せる
よりは、運命を切り開いていきたい」といつも思っています。
そのような私の最近20年の経験をご紹介したいと思います。
経歴・受賞歴など
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1989
千葉大学医学部卒業
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1997
医学博士号取得(東京大学)
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1997−2000
ハーバード大学医学部リサーチフェロー
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2001−2009
千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学助教
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2002
日本心臓病学会YIA優秀賞
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2002
日本心血管内分泌代謝学会YIA
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2003
岡本研究奨励賞
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2007
日本心血管内分泌学会高峰譲吉研究奨励賞
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2010−2012
千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学講師
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2010
日本循環器学会佐藤賞
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2010
ベルツ賞(1等賞)
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2011
日本医師会研究奨励賞
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2012−2020
新潟大学大学院医歯学総合研究科循環器内科教授
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2019−2020
新潟大学医歯学総合病院副病院長(兼任)
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2020-
順天堂大学大学院医学研究科循環器内科教授