Cardiovascular Image心血管画像

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順天堂大学医学部循環器内科学講座 准教授順天堂医院循環器内科 医局長

順天堂大学医学部循環器内科学講座 准教授

藤本 進一郎SHINICHIRO FUJIMOTO

順天堂医院では、診療に冠動脈CT、心臓MRI、心筋シンチグラフィ検査を積極的に活用しており、件数も年々増加傾向にあります。常に最新の検査を導入し、より迅速で的確な診療ができるようサポートしています。

心臓CTについて

冠動脈の内腔評価を行う通常の冠動脈CTに加え、TAVI(経カテーテル大動脈弁植え込み術)術前や、カテーテルアブレーション術前の形態評価のCT撮影、また、心臓外科手術において重要な情報となる、大血管と心臓の3D構築も行っております。
2019年は冠動脈CTのみで年間977件、術前の形態評価を目的としたCTを加えると、1200件以上行っております。
最近では、2018年に日本でも保険適用となったFFRCT (HeartFlow®)を導入し、非観血的な虚血評価ができるようになりました。FFRCTではすでに撮像された冠動脈CT画像を使用するため、患者さんの負担も少なく、カテーテル検査の必要性を安全に判断することができます。現在FFRCTは、日本においては限られた施設でしか導入されておらず、その中でも当院は国内でトップレベルの症例数を施行しています。

心臓CTを用いた症例

狭心症

  • 冠動脈CT

    【冠動脈CT 】

    労作時の胸痛を認め、冠動脈CTを施行されました。
    左冠動脈・前下行枝#7に石灰化と、その直下にプラークによる狭窄を認めます。

  • FFR CT

    【FFR CT 】

    撮像された冠動脈CT画像を使って解析すると、FFRCTは0.5以下という結果でした。

    有意狭窄と判断し、心臓カテーテル検査を行う方針となりました。

  • 心臓カテーテル検査

    【心臓カテーテル検査 】

    心臓カテーテル検査では、同部位に90%の狭窄を認めたため、ステント留置術が施行されました。

心臓MRIについて

心機能評価(シネMRI)、陳旧性心筋梗塞や心筋症の鑑別を目的とした心筋繊維化の診断(遅延造影)に加え、近年はT1 mappingが導入されました。これは遅延造影でも判別できなかった異常を検知する方法として、心不全の原因検索に大きく貢献しています。
当院における2019年の心臓MRIの件数はは281件に上りますが、被曝の心配がないことや、診断における有用性から年々増加傾向にあります。

心臓MRIを用いた症例

心アミロイドーシス

  • シネMRI

    【シネMRI 】

    以前より心肥大を指摘されていたが、心機能低下、心不全をきたし心臓MRIを施行されました。
    Cine MRIでは中隔優位の左室壁肥厚とびまん性の壁運動低下を認めています。

  • 遅延造影

    【遅延造影 】

    全周性に淡い遅延造影および心房壁や心房中隔にも遅延造影を認めており、心アミロイドーシスの典型的な画像所見です。

  • T1 mapping

    【T1 mapping 】

    Native T1値も高値であり、心アミロイドーシスに矛盾しない結果となりました。

心臓核医学検査について

ラジオアイソトープを用いて心筋虚血や生存心筋の評価を行います。
安静時と運動時、両方の心筋の状態を比較して行うために負荷をかけて検査を行いますが、高齢者や足の不自由な方も多いため、患者さんの状況に合わせて薬物負荷もしくは運動負荷を選択できます。
2019年は500件超の検査を行っていますが、新しい検査を導入したことでさらに増加傾向にあります。前述のような虚血評価だけではなく、心不全の原因検索を目的として、ATTR型アミロイドーシスの診断におけるピロリン酸シンチグラムや、近年新しい疾患概念として話題になっているTGCV(中性脂肪蓄積心筋血管症)の診断基準となるBMIPPシンチグラムを積極的に活用し、多角的方面からアプローチする診療を行っています。
核医学検査は、造影剤アレルギーや腎不全のある患者さんでも、安全に虚血を評価できる検査として、造影検査を行えないケースで多く活用されています。
また当院では、心サルコイドーシスの診断目的でPET検査も積極的に行っております。

心臓核医学検査を用いた症例

心アミロイドーシス

【ピロリン酸安静心筋シンチグラム】 健常人では心臓に集積を認めませんが、ATTR型アミロイドーシス患者では高集積していることが分かります。

正常

正常

ATTR型心アミロイドーシス

ATTR型心アミロイドーシス

TGCV(中性脂肪蓄積心筋血管症)

【負荷心筋シンチグラム】 労作時の狭心症症状があり、他院で施行されたカテーテル検査にて左冠動脈前下行枝#7に有意狭窄を認めたために経皮的冠動脈形成術(PCI)を受けた既往がありました。しかし治療後も頻回に症状を認め、再度行ったカテーテル検査では再狭窄は認められなかったために、負荷心筋シンチグラムを施行しました。

  • 負荷像

    安静時像

    負荷像 安静時像
  • 負荷像

    安静時像

    負荷像 安静時像
  • 負荷像

    安静時像

    負荷像 安静時像

【BMIPP心筋シンチグラム】 虚血を疑う所見は認められず、BMIPP心筋シンチグラムを施行しました。BMIPP安静心筋シンチグラムを施行したところ、Washout rate 5.1%と10%以下に低下しており、その他の項目も満たしたことからTGCV(中性脂肪蓄積心筋血管症)と診断されました。

BMIPP心筋シンチグラム

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心血管画像グループの代表である藤本医師の研究者としてのこれまでの歩み・現在取り組んでいる研究など心血管画像グループの研究内容もご覧ください。

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